【給食】平成30年度_診療報酬改定
平成30年度は、6年に一度の診療報酬と介護報酬の同時改定の年となります。
今回は、平成30年度診療報酬改定におけるポイントを、栄養関連分野を中心にお伝えいたします。
介護報酬改定ポイントについてはこちら。
注目すべきポイントは、
- 入退院時支援の促進
- 回復期リハビリテーション病棟における栄養管理の推進
- 緩和ケア診療加算における個別栄養食事管理加算の新設
- 栄養サポートチーム加算における専従要件の緩和
- 入院時食事療養に係る自己負担の増額に伴う変更
となっています。
入退院時の支援の促進
【新設】入院時支援加算|200点(退院時1回)
入院を予定している患者が、入院生活や入院後にどのような治療過程を経るのかをイメージでき、安心して入院医療を受けられるようにするため、入院時支援加算が新設されました。
■算定対象
- 自宅等(転院する患者以外)から入院する予定入院患者
- 入退院支援加算を算定する患者
■支援内容
入院予定の患者に対し、入院前に以下(一部抜粋)の内容を含む支援を行い、入院中の治療や生活に係る計画に備えます。
- 身体的・社会的・精神的背景を含めた患者情報の把握
- 褥瘡に関する危険因子の評価
- 栄養状態の評価 など
管理栄養士の配置要件はありませんが、栄養関連分野については積極的に参画したいところです。
【変更】退院時共同指導料
入院中の患者が退院後に安心して療養生活を送ることができるよう、関係機関間の連携を推進するため、退院時共同指導料が見直されました。
■変更点
退院後の在宅での療養上必要な説明や指導を行う医療従事者の対象が以下のように変更されました。
改定前|医師、看護師等
↓
改定後|医師、看護師等、薬剤師、管理栄養士、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士、社会福祉士
回復期リハビリテーション病棟における栄養管理の推進
【変更】回復期リハビリテーション病棟入院料1
■変更点
常勤管理栄養士1名以上の配置を努力義務とし、管理栄養士のリハビリ実施計画等への参画、栄養状態の定期的な評価・見直しの実施が要件化されました。
緩和ケア診療加算における個別栄養食事管理加算の新設
緩和ケア診療加算について、がん患者に対する栄養食事管理の取組を評価し、個別栄養食事管理加算が新設されました。
【新設】個別栄養食事管理加算|70点(1日につき)
■算定要件
- 緩和ケア診療加算を算定している悪性腫瘍の患者について、緩和ケアチームに管理栄養士が参加し、患者の症状や希望に応じた栄養食事管理を行う
- 緩和ケア診療実施計画に基づき実施した栄養食事管理の内容を診療録に記載、当該内容を記録したものを診療録に添付する
■施設基準
緩和ケアチームに、緩和ケア病棟において悪性腫瘍患者の栄養食事管理に従事した経験・緩和ケア診療を行う医療機関において栄養食事管理に係る3年以上の経験を有する専任の管理栄養士が参加していることが求められます。
栄養サポートチーム加算における専従要件の緩和
より効率的な医療提供を可能とする観点から、医療従事者の専従要件について見直されました。
【変更】栄養サポートチーム加算
専従要件が緩和され、当該栄養サポートチームが診察する患者数が1日15人以内である場合、いずれも専任で構わないと変更されました。
入院時食事療養に係る自己負担の増額に伴う変更
平成30年4月以降、入院時食事療養に係る自己負担の増額(460円)に伴い、一部の入院時食事療養費の自己負担額が、費用(460円)を超えることとなるため見直されました。
【変更】入院時食事療養費(Ⅱ)
■変更点
入院時食事療養費(Ⅱ)で流動食のみを提供する場合、以下のように変更されました。
改定前|455円
↓
改定後|460円
以上が平成30年度診療報酬改定の主なポイントとなります。