【人体】腫瘍
今回は、人体の構造と機能から「腫瘍」ついて勉強します。
腫瘍は、「身体の細胞が自律性をもって、無目的かつ過剰に増殖するもの」と定義されます。
悪性と良性に分けられ、通常は、悪性のものをがんといいます。
国家試験では、悪性腫瘍と良性腫瘍の違いが問われますが、「悪性腫瘍の方が悪化しやすい、良性腫瘍の方が比較的悪化しにくい」というイメージを持って解くと分かりやすくなります。
腫瘍関係の勉強をしていると分かりにくいキーワードが登場します。
それぞれのキーワードの意味を確認しておきましょう。
異型性と分化度
■異型性
“細胞が通常と異なる形になること”を示す言葉です。
良性腫瘍の異型性は軽い
(通常とあまりかわらない形をしている)
悪性腫瘍の異型性は強い
(通常と異なった形をしている)
■分化度
“どれだけ正常に発育しているか”を示す言葉です。
良性腫瘍の分化度は高い
(正常細胞に近い形で発育している)
悪性腫瘍の分化度は低い
(正常細胞とは異なる形で発育している)
つまり、異型性と分化度は同じような意味を示す言葉ということがわかりますね。
膨張性と浸潤性
良性腫瘍の発育形成は膨張性です。
イメージとしては、風船がプクッと膨れたように発育します。
そのため、比較的手術等で取り除きやすくなります。
それに対し、悪性腫瘍の発育形成は浸潤性です。
イメージとしては、広範囲に水が飛び散ったように発育します。
そのため、手術等ですべてを取り除くのが難しくなります。