【人体】炎症
今回は、人体の構造と機能から、炎症ついて勉強します。
私たちがケガをしたり病気に罹ると、傷ついた場所が赤く腫れたり、熱が出たりしますよね。
これが炎症です。
炎症は定義が決まっていたり、急性炎症と慢性炎症の違いがあったりするので、整理していきましょう。
炎症の定義
炎症が起こると、患部が
- 発赤:赤くなる
- 腫脹:腫れる
- 熱感:熱くなる
- 疼痛:痛む
- 機能障害:動かなくなる
というような状況に陥ります。
病理学の世界では、1.~4.までをケルススの四徴候、1.~5.までをガレノスの五徴候と呼んでいます。
急性炎症と慢性炎症
短期間で治る炎症を、急性炎症といいます。
炎症がなかなか治らず、長期化してしまった状態を慢性炎症といいます。
炎症が起こると、体の中の白血球(体を守るための血球)が活躍してくれるのですが、急性炎症と慢性炎症で、活躍する白血球の種類が異なりますので、整理しておきましょう。
急性炎症
急性炎症で主に活躍する白血球は、好中球です。
なので、急性炎症では好中球の浸潤がみられます。
浸潤と表現すると難しいですが、要は好中球が集まってくるということですね。
さらに、急性炎症が起こっている時は、ヒスタミンなどの作用で、血管を構成している細胞と細胞のすき間が広がってしまいます。
このような状態を難しい言葉で、血管透過性が亢進していると表現します。
血管透過性が亢進すると、血管内からたんぱく質を含んだ液体が出ていくことがあり、この液体を滲出液と呼んでいます。
慢性炎症
慢性炎症で主に活躍する白血球は、リンパ球やマクロファージです。
長い期間、組織の炎症状態が続くと、私たちの体は、それを修復しようとして新たな組織を作り出します。
傷口等に形成された、赤くてやわらかい組織を見たことはないでしょうか。これを肉芽組織と呼んでいます。
まとめ
- 炎症の定義をおさえる
- 急性/慢性炎症で活躍する白血球の種類を覚える
- 急性/慢性炎症の特徴を整理する
以上の点に注目して勉強しておきましょう。