【食べ物】油脂の化学的特性
今回は、食べ物と健康から「油脂の化学的特性」について勉強します。
食用油脂は、植物の種子、動物の体脂肪、乳脂肪など、様々な原料から抽出され、精製します。
どれもトリアシルグリセロールを主成分としていますが、それを構成する脂肪酸は原料によって異なります。
そこで、“どういった脂肪酸から構成されているのか”など、
食用油脂の化学的特性を知るために用いられる指標が、今回勉強する内容です。
■ヨウ素価:構成している脂肪酸の二重結合の数を示す
◎意味
ヨウ素価が大きい=酸化が起こりやすい
ヨウ素価が小さい=酸化が起こりにくい
■ケン化価:構成している脂肪酸の分子量(大きさ)を示す
◎意味
ケン化価が大きい=短鎖脂肪酸が多い
ケン化価が小さい=長鎖脂肪酸が多い
■酸価:油脂の精製度、加熱油の劣化の程度を示す
◎意味
酸価が大きい=加熱によって油が悪くなっている
※即席めん類や菓子類は酸価3.0以下であることが求められます。
■過酸化物価:油と酸素が結合して生じた過酸化物の量を示す
◎意味
過酸化物価が大きい=酸化が進んでいる
※即席めん類や菓子類は過酸化物価30以下であることが求められます。
■カルボニル価:油脂の酸化により二次的に生じる
カルボニル化合物(アルデヒドやケトン類)量を示す
◎意味
カルボニル価が大きい=酸化が進んでいる