【人体】骨
今回は、人体の構造と機能から「骨」について勉強します。
国家試験では、骨の構造や代謝変化について出題されますので、しっかり整理しておきましょう。
無機質成分と有機質成分の違い
骨といえばカルシウムですが、骨はカルシウムのみで構成されているわけではありません。
骨の構成成分を大きく分けると、無機質成分と有機質成分に分けることができます。
無機質成分は、主にリン酸カルシウムから、有機質成分は、主にコラーゲンなどのたんぱく質から構成されます。
骨の再構築(リモデリング)
骨は、変化しない組織にみえるかもしれませんが、実はそうではありません。
「古い骨を壊し、新しい骨をつくる」という骨代謝が常に繰り返され、丈夫な骨が維持されています。
この骨代謝を担っているのが、破骨細胞と骨芽細胞です。
破骨細胞は、骨吸収(骨を溶かす)を担う細胞です。
破骨細胞の働きは、パラソルモンにより促進されます。
骨芽細胞は、骨形成(骨をつくる)を担う細胞です。
骨芽細胞の働きは、カルシトニンにより促進されます。
骨量の変化
骨量は、様々な要因により増えたり減ったりします。
その要因は、運動やホルモン、栄養素です。
例えば、運動などを行い、骨に負荷をかけることで、負荷に負けない強い骨が形成され、骨量が増加します。
また、女性ホルモンであるエストロゲンや栄養素であるビタミンDは、カルシウムの腸管吸収などに関与し、骨量を増加させる作用があります。
逆にいえば、「骨への負荷が減る/閉経してエストロゲン分泌が低下する/ビタミンDが不足する」と、骨量は減少しやすくなるともいえますね。