【臨床】肥満
今回は、臨床栄養学から「肥満」について勉強します。
肥満とは、体脂肪が過剰蓄積した状態、いわゆる“太っている”ことを意味します。
体脂肪の蓄積には、
- 脂肪細胞数が増加する場合
- 脂肪細胞のサイズが大きくなる場合
があります。
主に、子どものころの肥満は脂肪細胞数が増加し、
大人になってからの肥満は脂肪細胞のサイズが大きくなります。
脂肪が蓄積することで、
生活習慣病等のトラブルが発生しやすくなります。
なぜ脂肪が蓄積することで生活習慣病のリスクが高くなるのでしょうか?
これには、「アディポサイトカイン」が関わります。
アディポサイトカインとは、脂肪細胞から分泌される物質の総称です。
悪玉アディポサイトカイン
- アンギオテンシノーゲン:高血圧
- TNF-α:インスリン抵抗性
- PAI-1:動脈硬化
善玉アディポサイトカイン
- アディポネクチン:インスリン抵抗性の改善
- レプチン:食欲抑制
これらアディポサイトカインの産生・分泌異常により、
インスリン抵抗性、レニン・アンギオテンシン系の亢進、動脈硬化などを引き起こし、
生活習慣病のリスクが高まります。
したがって、生活習慣病予防には、肥満改善が重要となるわけですね!