【基礎】脂質の化学
今日は基礎栄養学から「脂質の化学」について勉強しましょう。
脂質は、
- 単純脂質
- 複合脂質
- 誘導脂質
の3つに分類されます。
脂質の分類
■単純脂質
脂肪酸とアルコール(グリセロールなど)のエステル
例)モノアシルグリセロール、ジアシルグリセロール、トリアシルグリセロール
※名前の付け方は、
- 『モノ(1つの)アシル(脂肪酸)』と『グリセロール』が結合したもの
- 『ジ(2つの)アシル(脂肪酸)』と『グリセロール』が結合したもの
- 『トリ(3つの)アシル(脂肪酸)』と『グリセロール』が結合したもの
となっています。
■複合脂質
脂肪酸とアルコールの他に、リンや糖など、他の成分が結合した化合物
例)リン脂質、糖脂質
■誘導脂質
単純脂質や複合脂質が加水分解してできた化合物のうち、脂質の性質をもつもの
例)脂肪酸、コレステロール
上記の大きな3つの分類ももちろん大切ですが、国家試験では、脂肪酸について詳しく問われることがあるので、確認しておきましょう。
脂肪酸の分類
脂肪酸は、
- 飽和脂肪酸
- 不飽和脂肪酸
に分類されます。
■飽和脂肪酸
飽和脂肪酸は、二重結合をもたない脂肪酸です。
例)パルミチン酸、ステアリン酸
■不飽和脂肪酸
不飽和脂肪酸は、二重結合をもつ脂肪酸であり、二重結合の数により「一価不飽和脂肪酸」と「多価不飽和脂肪酸」に分類されます。
・一価不飽和脂肪酸:二重結合を1つもつ
例)n-9系:オレイン酸
・多価不飽和脂肪酸:二重結合を2つ以上もつ
例)n-6系:リノール酸、n-3系:αリノレン酸
ちなみに、リノール酸とαリノレン酸は生体内で合成できないため、必須脂肪酸といわれます。
不飽和脂肪酸は、試験でも問われやすいのでそれぞれの特徴をおさえておきましょう。