【臨床】COPD
今日は、「慢性閉塞性肺疾患(COPD)」について勉強します。
慢性閉塞性肺疾患(COPD)とは、肺気腫と慢性気管支炎を合わせたものをいいます。
■肺気腫
気管支の先にある「肺胞」が壊れる疾患です。
肺胞壁が壊れると、息を吸ったり吐いたりする「ガス交換」の効率が悪化します。
体に必要な酸素を取入れることが非常に困難となり、十分に息を吐き出せなくなります。
症状としては、息切れや咳や痰が多くなります。
■慢性気管支炎
気管支に慢性的な炎症が起こります。
気管支が炎症によってむくんだり、痰などの分泌物が気管支内に大量に出ることなどにより、空気の通り道がふさがれます。
結果として、呼吸がしづらい状態になります。
つまり、COPDでは上手く息を吐き出すことができなくなります。
それでは、国家試験によく出題されるCOPDのポイントについてみていきましょう。
■原因と好発性別
最大の原因は喫煙です。
タバコの煙を吸入することで気管支に炎症が起き、咳や痰が出たり、気道が狭くなることによって空気の流れが低下します。
男性に多くみられます。
■特徴
体重減少
十分な換気が行えないため、頑張って息を吐き出そうとします。吸器系の運動が活発になるため、エネルギー消費量は増大します。
また、呼吸障害に伴い摂食量も低下します。
そのため、高頻度に体重減少が見られます。
1秒率の低下
1秒率とは、努力肺活量のうち最初の1秒間に吐き出せる空気の量の割合です。
十分に息を吐き出せないため、1秒率は低下します。
動脈血二酸化炭素分圧の上昇
肺胞でのガス交換がうまく行えず、二酸化炭素の排泄量が減少するため、血中二酸化炭素分圧は上昇します。
COPDは、健康日本21で認知度の向上を目標として掲げているため、問われやすい項目です。
確認しておきましょう!