【社会】水質汚濁
今回は、「水質汚濁」について学んでいきます。
水質汚濁とは、人為的な活動により、有機物や有害物質が川・湖・海などに排出されて水質が汚れることをいい、原因には、生活排水、工場排水などがあります。
水質が悪くなることで、魚介類・ヒトへの被害はもちろん、富栄養化による藻類の異常繁殖なども起こります。
こうした被害を防ぐために、水質の汚濁に係る環境基準が設定されており、この環境基準を達成することを目標に規制が実施されています。
今回は水質汚濁の代表的な指標をチェックしていきましょう。
■生物化学的酸素要求量(BOD)
水中に含まれる有機物が、好気性微生物により分解される際に必要な酸素量です。
つまり、“有機物(汚れ)を分解するために必要な酸素量”という意味になります。
<結論>
・有機物(汚れ)が多ければ、たくさんの酸素を必要とする
=BODが高値を示す
=水が汚染されている
・有機物(汚れ)が少なければ、酸素は必要としない
=BODが低値を示す
=水はきれい
■化学的酸素要求量(COD)
水中に含まれる有機物が、酸化剤により分解される際に必要な酸素量です。
つまり、BOD と同じく“有機物(汚れ)を分解するために必要な酸素量”という意味になります。
<結論>
・有機物(汚れ)が多ければ、たくさんの酸素を必要とする
=CODが高値を示す
=水が汚染されている
・有機物(汚れ)が少なければ、酸素は必要としない
=CODが低値を示す
=水はきれい
■溶存酸素(DO)
水中に溶解している酸素量です。
<結論>
・有機物(汚れ)が多ければ、たくさんの酸素が消費される
=DOが低値を示す
=水が汚染されている
・有機物(汚れ)が少なければ、酸素は必要としない
=DOが高値を示す
=水はきれい
難しい専門用語ですが、各指標において水が汚染されていることを示す状態(低値・高値)を確認しておきましょう。