【臨床】経管栄養法
今日は臨床栄養学から、「経管栄養法」についてお話します。
私たちは健康な時であれば、口から食事を摂ることができますが、
嚥下が困難になったり、消化器にトラブルがあると
通常の食事ができなくなります。
そんな時は、
鼻や胃から栄養剤を注入したり、
静脈に直接輸液を入れたりして、栄養を補給していきます。
腸を使って栄養を補給する方法を経腸栄養法、
腸は使わず、静脈に直接栄養剤を投与する方法を経静脈栄養法といいます。
今回は経腸栄養法で用いられる「経管栄養法」について勉強していきましょう!
経管栄養法は、経静脈栄養法に比べ管理がしやすく、長期間の使用が可能になります。
経管栄養法に使用される栄養剤にはいくつか種類がありますので、含まれている栄養素を確認しておきましょう。
■半消化態栄養剤
糖質:デキストリン
窒素源:たんぱく質、ポリペプチド
脂質含有量(エネルギー比):比較的多い(約30%)
浸透圧:比較的低い
■消化態栄養剤
糖質:デキストリン
窒素源:オリゴペプチド、アミノ酸
脂質含有量(エネルギー比):少ない(約10%)
浸透圧:高い
■成分栄養剤
糖質:デキストリン
窒素源:アミノ酸
脂質含有量(エネルギー比):極めて少ない(1~2%)
浸透圧:高い
含まれている栄養成分が小さい単位であるほど、消化の必要性も少なくなります。
つまり成分栄養剤が最も消化の負担が小さい栄養剤ということになります。
また、浸透圧が高いほど、下痢を起こすリスクも高くなります。
投与速度を調節することが予防・改善に繋がりますね!