【応用】妊娠母体の変化
今回は、応用栄養学から特に出題されやすいライフステージ「妊娠期」ついて勉強します。
よく出題されるのは、
「妊娠によって、母体にどのような変化が起こるのか?(妊娠母体の変化)」
についてです。
この問題を解く時のコツは、
母体は「赤ちゃんを産む準備をしている」というイメージを持っておくことが重要ですよ。
それでは、よく出題される項目を4つご紹介いたします。
■循環血液量
妊娠期には、循環血液量が増加します。
循環血液量とは「体を流れている血液の量」のことです。
妊娠中は、母体のお腹の中に赤ちゃん(胎児)がいますよね。
赤ちゃんがいる分、循環血液量は増加します。
■インスリン抵抗性
妊娠期には、インスリン抵抗性が増大します。
つまり、「インスリンが効きにくくなる」ということです。
なぜでしょうか?
理由は、胎児にグルコースを送り届けるためです。
母体が、いつものように自分の細胞にグルコースをすべて取り込んでしまうと、
胎児までグルコースが届かなくなってしまいます。
胎児のために、あえてインスリンを効きにくくしているのですね。
■血液凝固系
妊娠期には、血液凝固系が亢進します。
血液凝固系とは「血液の固まりやすさ」のことです。
出産時には、多めの出血を伴います。
もし、この血が止まらなければ、母体も危険な状態になりかねません。
無事に出産を終えるために、血液を固まりやすくしておきます。
■ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)
あまりお見かけしない単語がでてきましたね。hCGは、妊娠中に分泌されるホルモンです。
国家試験では、「妊娠初期と末期、どちらに分泌が高まるのか?」ということが問われます。
実はこのhCG、妊娠検査薬の陽性・陰性判定に用いられています。
妊娠検査薬を使用するのはどのような時期でしょうか?
もちろん妊娠したかも?という時期ですよね。
つまり、妊娠初期にヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)濃度が上昇します。
ついつい丸暗記になってしまいそうな内容も、
理由をつけて覚えておけば忘れにくくなります。
ぜひ妊娠期の問題が出題された時は、上記の内容を思い出してみてくださいね。