【基礎】生体エネルギー
今回は基礎栄養学から「生体エネルギー」について勉強します。
普段私たちが歩行、食事、入浴といった日常生活活動を行うには、エネルギーが必要です。
この化学的エネルギーのことを「ATP」と呼び、人間は自らATPを生み出しています。
ATPの構造
ATPは「アデニン+リボース+3つのリン酸」からなります。
ATPは高エネルギーリン酸結合をもち、そこに貯えられたエネルギーは、ATPがADPとリン酸に分解されるときに放出されます。
しかし、ATPは非常に不安定な物質であり、そのままの形では貯蔵することが難しい物質です。そこで次のお話です。
クレアチンリン酸の貯蔵方法
ATPは非常に不安定な物質であるため、筋肉中でクレアチンリン酸として貯蔵します。
では、どのようにしてATPをクレアチンリン酸として貯蔵するかというと、クレアチンキナーゼという酵素によって、ATPのリン酸と筋肉中に存在するクレアチンをくっつけて貯蔵します。
そして、筋肉においてATPが不足し、ATPが必要になった場合、クレアチンリン酸からリン酸をはずし、そのはずしたリン酸をADPにくっつけてATPを合成します。
ちなみに不要になったクレアチンは、クレアチニンとなって尿中へ排泄されます。
以上、ATPの構造とその貯蔵方法についておさえておきましょう。