【臨床】SOAP
今回は、臨床栄養学から「SOAP」について勉強します。
臨床の現場では、患者さんが抱えている問題点を中心に、その問題の解決を目標に診療する「POS(問題志向型システム)」という考え方が導入されています。
そして、このPOSを実践するために作られた診療記録方法を
「POMR(問題志向型診療記録)」といいます。
このPOMRの中に、経過記録の記録様式である「SOAP」があります。
SOAPは、得られたデータを、
「S(主観的データ)、O(客観的データ)、A(評価)、P(計画)」
の4つの要素に分けて記録します。
S:主観的データ(Subjective date)
患者の主観的な訴え
例)少しの運動ですぐに息切れする
O:客観的データ(Objective date)
検査結果など客観的な観察・事実に基づく内容
例)BMI 27kg/m2、血圧142/91mmHg
A:評価(Assessment)
SやOに対する医療従事者の判断や思考過程
例)BMIから肥満と判断し、肥満を起因とする高血圧を発症していると考えられる
P:計画(Plan)
Aに基づく今後の予定や計画
例)減量を行うため、指示エネルギー量は、1,800kcal/日とする
つまり、SOAPによる経過記録は、
①S:患者さんからの話や訴えを聞く
②O:検査値や状態変化の情報を集める
③A:SとOを踏まえ、現在の患者の状態を評価する
④P:問題点を改善・解決するための計画を立て、実行する
という流れになります。
また、POMRは管理栄養士だけでなく、医師や看護師等も記載します。
そのため、医療従事者みなで情報の共有ができ、治療方針を明確にすることができます。