【応用】食事摂取基準(2020年版)の総論の改定ポイント
『日本人の食事摂取基準(2020年版)』についてまとめていきます。
今回は国家試験に関連しやすい箇所に絞ったうえでの、改定ポイント(総論のみ)に関する内容です。
あくまでも受験対策関連の内容となりますので、実際の運用・活用にあたっては『日本人の食事摂取基準(2020年版)│厚生労働省』をご確認くださいね。
策定方針の改定
日本人の食事摂取基準(2020年版)では、以下の3点を視野に入れた策定が行われました。
- 健康の保持・増進
- 生活習慣病の発症予防・重症化予防
- 高齢者の低栄養予防・フレイル予防
『高齢者の低栄養予防・フレイル予防』からもわかるように、わが国における高齢化の進展を考慮した改定であるということが伺えますね。
対象とする個人及び集団の範囲の拡大
食事摂取基準の対象は『健康な個人及び健康な者を中心として構成されている集団』とします。そのうえで、
- 生活習慣病等に関する危険因子を有している
- 高齢者においてはフレイルに関する危険因子を有している
が、おおむね自立した日常生活を営んでいる者及びこのような者を中心として構成されている集団については、その対象に含まれることになります。
策定方針を踏まえたうえで、『高齢者』について言及されていることがわかりますね。
年齢区分の細分化
50歳以上の年齢区分がさらに細かく分けられました。
2015年版では、50歳以上の年齢区分を
- 50~69歳
- 70歳以上
としていましたが、
2020年版では、
- 50~64歳
- 65~74歳(高齢者)
- 75歳以上(高齢者)
としています。なお、高齢者は『65~74歳』と『75歳以上』の2区分となります。
目標量(DG)のエビデンスレベルを設定
食事摂取基準では、生活習慣病の予防を目的とした指標として『目標量(DG)』があります。
今回、2020年版ではこの『目標量(DG)』に限り、エビデンスレベルが付与されることとなりました。
D1ほどエビデンスレベルが高いことを意味します。
目標量(DG)が設定されている栄養素は7つありますが、その科学的根拠(エビデンス)のレベルは異なっていることがわかりますね。
※エビデンスレベルはあくまでも参考情報である点にご留意ください
ここまでの改定点はほんの一部です
いかがだったでしょうか。
「へー、いろいろ変わったんだなー」と感じた方もいらっしゃると思うのですが、実はここまでの内容はほんの一部、食事摂取基準の『総論』に関する主な改定点です。
そしてもちろん『総論』に続く『各論』でも様々な改定点があるわけですが、ここでは詳細を書ききれませんので、ぜひ本文(『日本人の食事摂取基準(2020年版)│厚生労働省』)をご確認いただければと思います。
もし本文を読んで「何がなんだかチンプンカンプンだよー」と思った方。
ぜひSGSの管理栄養士受験対策講座で勉強しましょう(応用栄養学で勉強しますよ)!