【人体】血圧調節
本日は、人体の構造と機能から「血圧調節」について勉強しましょう。
血圧は、心拍出量(拍出量×心拍数)と、末梢血管抵抗の積で決定され、どちらか、または両方が増すと、血圧は上昇します。
“末梢血管抵抗が大きくなる”というのは、
- 血管の弾性(しなやかさ)が低下したり、
- 血管が強く収縮していたり、
- 血液がドロドロになっていたり、
といった状態です。
想像すると、なんだか流れにくそうですよね。
そして、この血圧を調節する仕組みには神経性調節、体液性調節があります。
今日は、神経性調節を詳しく見ていきましょう。
神経性調節とは、自律神経による調節です。
交感神経と副交感神経が心臓や末梢血管に働きかけて血圧を調節します。
交感神経は、血圧を“上げる”働きを、副交感神経は、血圧を“下げる”働きをもちます。
2つの神経がバランスをとって血圧を調節してくれています。
それでは、血圧を上げる・下げるという調節はどのように行われているのでしょうか?
血圧の調節方法
この調節には、頸動脈洞と大動脈弓の血管壁に存在する“圧受容器”が大きく関わります。
血圧の上昇を“圧受容器”が受け取ると、血圧調節の中枢である「延髄」に働きかけ、「血圧を下げろ!」という命令が出されます(副交感神経)。
血圧の低下を“圧受容器”が受け取ると、血圧調節の中枢である「延髄」に働きかけ、「血圧を上げろ!」という命令が出されます(交感神経)。
この命令に従い「心拍出量」と「末梢血管抵抗」は調節されているのですね!