管理栄養士受験対策講座44年の実績

【応用】特殊環境

今日は、応用栄養学から「特殊環境」について勉強していきます。

特殊環境を勉強する上で大切なことは、

「自分が実際にその環境にいることをイメージする」ことです。

各環境下の身体変化の特徴を順にみていきましょう。

 

特殊環境下_20141112

 

高温環境

暑い所にいる時をイメージしましょう。

○特徴

発汗
熱産生の低下と発汗による熱の放散が促進します。

○栄養管理

発汗により水分や電解質の喪失が起こるため、水分や電解質を補給する必要があります。

 

低温環境

寒い所にいる時をイメージしましょう。

○特徴

基礎代謝量の亢進
低温環境下では、体温維持のために熱産生が増加し、基礎代謝量が亢進します。

交感神経が高まる
②副腎髄質からアドレナリンが分泌
③皮膚血管が収縮し、熱の放散を抑制
このようにして体温を維持しています。

○栄養管理

基礎代謝が亢進するため、エネルギー摂取量を増加させます。

 

高圧環境

気圧が高い⇒空気がぎゅっと詰まっている⇒海の中に潜っている所をイメージしましょう。

○特徴

減圧症(潜函病)

急に高圧環境下から常圧に戻ると、血液や組織に溶けていた過剰の窒素が体外へ排泄できず、気泡となります。

気泡が塞栓などを形成することにより起こる障害が、減圧症(潜函病)です。

○栄養管理

海の中は低温環境となります。
基礎代謝が亢進するため、エネルギー摂取量を増加させます。

 

低圧環境

気圧が低い⇒空気が少ない⇒山の上(高所)をイメージしましょう。

○特徴

赤血球数の増加

赤血球は酸素を運ぶ働きがあります。
低圧環境下は酸素が少ない状態であるため、がんばって酸素を運ぼうと、造血機能が高まり赤血球数が増加します。

○栄養管理

糖質が有効なエネルギー源となります。
酸素が少ない環境下では、嫌気的代謝が亢進するためです。

 

無重力環境

宇宙環境をイメージしましょう。

○特徴

筋肉の萎縮
無重力環境では、筋肉を使うことがありません。
使われる頻度が減るため、筋肉は萎縮します。

骨量の減少
骨に重力がかからなくなることで脱灰(カルシウムやリンの骨からの溶出)が起こり、骨密度が低下します。

循環血液量の減少
無重力環境では、下肢の体液が頭方へ移動します。
すると、身体は「循環血液量がいつもより多い」と勘違いをしてしまいます。
その結果、尿量が増え循環血液量が減少します。

 

自分の身体がどのように環境に対応しようとしているのかイメージしながら勉強しましょうね。

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